まろやかインド哲学

専門性よりも親しみやすさを優先し、インド思想をまろやかな日本語で分解演習します。座学クラスの演習共有のほか、インド六派哲学のサーンキヤとヨーガの教典についてコメントしながら綴ります。

根本原質としてのプラクリティの活動

サーンキヤ・カーリカー 第57節・その注釈で述べられていること

子の成長のために無意識の牛乳が活動するように、

プルシャの解脱のために、根本原質としてのプラクリティは活動します。

 

<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
前節に引き続き、プラクリティの活動について掘り下げています。
「根本原質としてのプラクリティ」については、すでに第11節で説明されています。

<日本語化の意図メモ>

「無意識の牛乳が活動する」は「牛乳自体が子のためにとも思うわけでもなく、ほっといてもお乳が出る」という意味です。
~のために~するように、「yatha」⇒「tatha」という調子での喩え節が第57~59節で展開します。
喩えの最後の第59節に向かうまでの文体の繰り返しに、独特の妙があります。

 

<用語メモ>
子(vatsa)
成長、育成、養育(vivrddhi)
のために、が理由で(nimitta)
牛乳(ksira)
ゆえに、だから(yatha)
活性化させる、活動する(pravrittir)
無感覚な、無知覚な、無意識の、知覚を持たない(ajinasya / a+jina / a=not)
プルシャ(purusa)
解脱+のために(vimoksa+nimittam)
そのように(tatha)
根本原質としてのプラクリティ(pradhana)

 

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