サーンキヤ・カーリカー 第57節・その注釈で述べられていること
子の成長のために無意識の牛乳が活動する(出てくる)ように、
プルシャの解脱のために、根本原質としてのプラクリティは活動します。
<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
前節に引き続き、プラクリティの活動について掘り下げています。
「根本原質としてのプラクリティ」については、すでに第11節で説明されています。
<日本語化の意図メモ>
「無意識の牛乳が活動する」は「牛乳自体が子のためにとも思うわけでもなく、ほっといてもお乳が出る」という意味です。
~のために~するように、「yatha」⇒「tatha」という調子での喩え節が第57~59節で展開します。
喩えの最後の第59節に向かうまでの文体の繰り返しに、独特の妙があります。
<用語メモ>
子(vatsa)
成長、育成、養育(vivrddhi)
のために、が理由で(nimitta)
牛乳(ksira)
ゆえに、だから(yatha)
活性化させる、活動する(pravrittir)
無感覚な、無知覚な、無意識の、知覚を持たない(ajinasya / a+jina / a=not)
プルシャ(purusa)
解脱+のために(vimoksa+nimittam)
そのように(tatha)
根本原質としてのプラクリティ(pradhana)
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