まろやかインド哲学

専門性よりも親しみやすさを優先し、インド思想(インドの視点)をまろやかな日本語で分解演習します。座学クラスの演習共有のほか、サーンキヤとヨーガの教典についてコメントしながら綴ります。

(参考)「Matharavritti」にある第73節

バラモンの精神界 インド六派哲学の教典」訳・解説 湯田豊
には、他の書「Matharavritti」から見出される第73節の訳があるのでここに引用紹介します。

それゆえ、完結に考察されたこの教典は内容を欠いていない。
そして、それは広大な教典という鏡に反射された、いわば、一つの映像である。


「Matharavrtti」という注釈書の著者は Matharacarya という人のようです。

 

<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
70節以降の伝承の歴史も含めてまとめる一文なので「内容は欠けていない」と言っているのでしょう。


<日本語化の意図メモ>
引用なので特にありません。

<用語メモ>
それゆえに、したがって、そのため(tasmad)
完結に、全体に、結ばれた(samAsa)
考察された、経験された(drsta)
意味、目的、内容 (artha)
欠けた、消えた、失われた、欲しがっている(parihiina) 
教義、教え、技術(tantra
偉大な、広大な、大きい(bRhan)
形作られた、物質(mUrta)
映す、目、繰り返す+反射する、イメージする(preksa+kavad)
会う、イメージする、反射する(sankrAnta)
イメージ、鏡、影(bimba)

 

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