まろやかインド哲学

専門性よりも親しみやすさを優先し、インド思想(インドの視点)をまろやかな日本語で分解演習します。座学クラスの演習共有のほか、サーンキヤとヨーガの教典についてコメントしながら綴ります。

サイコロジカルのヨガ、サイコフィジカルのヨガ

シャルマ先生はまだ若いので(わたしより若い)、講義はいつも事例が現代的。モンキー・マインドの説明に「まだ手持ちのものが使えるのに、新しいiPhoneが欲しい人」が出てきたり、有名な聖者が世界でどんなふうに支持されているかにもアンテナが張られている。

ヨガにはふたつのシステムがあるという授業でも、具体的な人名を挙げてお話してくれました。
ヨガは以下のふたつのシステムでみることができて

A:サイコロジカルな視点の「Bhavana Samyam」(在る+平衡)

B:サイコフィジカルな視点の「Prana Samyam」(気+平衡)

ずばりとは日本語にしにくいのですが、Aは「心の」とか「心のありようとしての」、Bは「身体的精神の」という感じ。

よく○○ヨーガという分類で聞く以下は、Aのほう。

  • Jnana Yoga / ギャーナ(ジニャーナ)・ヨーガ(知識のヨーガ)
  • Karma Yoga / カルマ・ヨーガ(行為のヨーガ)
  • Bhakti Yoga / バクティ・ヨーガ(信愛のヨーガ)


そのような講義としての説明の後の、シャルマ先生の事例雑談がおもしろい
シュリー・オーロビンドやスワミ・ヴィヴェーカーナンダは総合的な「Bhavana Samyam」、うーん。ヴィヴェーカーナンダはどっちもだな。ラーマクリシュナの喉にガンがあったけど長生きした、みたいな話は「Prana Samyam」だしなぁ…。
そんなことを、うにゃうにゃとつぶやく。
その間、わたしも同時に「結核でふてくされてるところをカリアッパ師に拾われた中村天風さんは…」と、日本のヨガ偉人の分類がはじまり、とまらない。


授業の時間は、いつもあっという間に終わってしまうのでした。