座学で途中におやつタイムを入れる際に唱えている歌は、バガヴァッド・ギーター第15章14節です。
私は一切人火(ヴァイシュヴァーラナ)となって、生類の身体に宿り、プラーナ気とアパーナ気に結びつき、四種の食物を消化する。
(上村勝彦 訳)
歌は、わたしがインドで教わった先生の発音の耳コピでやっていますが、無理矢理ひらがなにするとこんな感じです。
おーん(om)
あはんべいっしゅばー なろーぶぅっとぅわ
ぷらーにーなーん でーはまっしたは
ぷらーなーぱーん さまーゆくたは
ぱちゃんやんなん ちゃとるべだんはりぃーおーん(hari om)
- あはん は、アハンカーラのあはん。私。我。
- ぷらーなーぱーん のところは pranapana で、プラーナとアパーナがリエゾンしてくっついている。
- さまーゆくたは のところは、サマスティティヒのサマ(equally)と、ギーターで頻出するユクタ(専心)。
- ちゃとるべだん の「ちゃとる」は、みなさんがしんどいけどやるチャトランガ・ダンダーサナのチャトル(4)。両つま先と両手をあわせて4。
基本的にギーターの座学はわたしと一緒にヨガのアーサナの練習をしたことのある人がおいでになるので、上記のような説明でさらに覚えやすくなるようです。
バガヴァッド・ギーターでは「ヴァイシュヴァーラナ」という、火の神様アグニの別の名前が登場していますが、「消化」について語るものでは「ヴェーダーンタ・サーラ」という書物の104節にこんな節があります。
ダナンジャヤは栄養を引き起こす。
(VS104 湯田豊 訳)
このダナンジャヤ*1の箇所には「消化の火。獲物の獲得者」というカッコ書きがついています。
インド思想の中で、「火」は他を浄化することもできるため他の元素よりも大御所的な扱いですが、「燃やす+栄養を起こす」という解釈はおもしろいなぁと思います。