サーンキヤ・カーリカー 第39節・その注釈で述べられていること
微細なもの、母父から生じた身体は、粗大な元素とともに、3種類のありかたで特異化・変化して存在するでしょう。
それらのうち、微細なものは永遠に存在し、母父から生じた身体は消滅します。
<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
「微細なもの」「粗大なもの」をそれぞれ説明しています。ここで精神体、物質体を説明し、このあとの第40節以降で「微細なもの」を掘り下げていきます 。
<日本語化の意図メモ>
サンスクリット語の並びの順を崩さずに訳しましたが、この節はインド思想の根幹にある「精神体」「物質体」の概念を理解していないと、まどろっこしく 感じてしまう節です。
3種類のありかたで特異化・変化して存在するだろう、というのは、
- 微細なもの=特異なものに変化することはないけれど、変化はする。
- 母父から生じた身体=粗大な元素が変化してできたもの。
- 粗大な元素=特異なものに変化する(前の第38節で説明)。
↓
- 微細なものは輪廻する(次の第40節で説明)
- 粗大なものは消滅する
となっていきます。
<用語メモ>
微細なもの、微細な(suksma,suskmas)
母父から生じたもの(matapitrjah)
一緒に、ともに(saha)
粗大な元素(prabhuta)
3種類のありかた、三様(tridha、tri+dha)
変化する(visesa)
~だろう(syuh)
それらのうち(tesam)
常に存在、定常的に、コンスタントに、永遠に(niyata)
消滅する、腐りやすい、壊れやすい、存在しない、終わり、止まる(nivartante)
※バガヴァッド・ギーターの8-21,9-3,15-6では「戻ってくる(nivartante)」という感じで使われている。
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