まろやかインド哲学

専門性よりも親しみやすさを優先し、インド思想(インドの視点)をまろやかな日本語で分解演習します。座学クラスの演習共有のほか、サーンキヤとヨーガの教典についてコメントしながら綴ります。

功徳は上方へ、不徳は下方へ。知により解脱へ、無知により束縛へ

サーンキヤ・カーリカー 第44節・その注釈で述べられていること

功徳は上方へ向かいます。不徳は下方へ向かいます。
知によって解脱が、その反対のもの(無知)によって束縛があると認められています。


<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
前の第43節とセットになる節です。

 

<日本語化の意図メモ>
この節は特にありません。

<用語メモ>
功徳⇔不徳、罪過(dharmena ⇔ adharemena / 先頭の a=not )
行く、向かう、動く、おもむく(gamanam)
上向きの、上方(urdhvam,urdva)
下向きの、下方(adhasta)
存在する、ある、being(bhavat)
知恵、知識(jnanena)
解脱(apavarga)
反対の、逆の(viparyayah,viparyayad)
そうなる(isyate)
束縛(bandha)

 

アーサナ練習の雑学メモ>

「ウルドヴァ」は、上向きの(urdhvam,urdva)という意味です。

「ウルドヴァ・ムカ・シュヴァナーサナ」(アップワード・ドッグ)、「ウルドヴァ・パドマ・アーサナ」「ウルドヴァ・プラサリータ・エカ・パダ・アーサナ」などの「ウルドヴァ」です。

 

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