まろやかインド哲学

専門性よりも親しみやすさを優先し、インド思想をまろやかな日本語で分解演習します。座学クラスの演習共有のほか、インド六派哲学のサーンキヤとヨーガの教典についてコメントしながら綴ります。

リンガは微細な要素を拠り所とする

サーンキヤ・カーリカー 第41節・その注釈で述べられていること

キャンバスのような拠り所がなければ、絵は存在できません。
杭などがなければ、影は存在できません。
これと同じように、微細な身体(リンガ)は、微細な要素を拠り所とすることで存在します。

 

<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
微細な身体(リンガ)の存在のしかたを、喩えを使って説明しています。

 

<日本語化の意図メモ>
わかりやすくするために文章を3行に区切りました。
最後の「微細な要素を拠り所とすることで存在する」のところは、もともとの語の並び順に寄せると
"特異なものに変化しないもの" がなければ、微細な身体(リンガ)は存在できない

という文章ですが、「特異なものに変化しないもの=微細な要素」ということが第38節ですでに述べられているので、わかりやすくするために「微細な要素を拠り所とすることで存在する」としました。

 

この節のような韻の踏み方(「NO MUSIC, NO LIFE.」のような)は、同じくリンガと輪廻の関係を述べる第52節で再登場します。

 

<用語メモ>
絵画(citra,citram)
ゆえに、だから(yatha)
拠り所、支える、持つ、用意する、所有する、住居を定める、保護(sraya,srayam)
~なしに、~以外には(rte)
杭+など+ものがある(sthanvadibhyo / sthanv+adi+bhyo)
~なしに、~以外には(vina)
変化したもの(visesair)
影(chaya)
同様に、同じように、そのように(tadvad)
とどまる、滞在する(tisthati)
~から離れて、~なしに+拠り所(nirasrayam / nira+srayam)
リンガ、微細な身体(linga)

 

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