サーンキヤ・カーリカー 第32節・その注釈で述べられていること
道具である器官は13種類あります。
(5つの行為器官は)「捉えること」と「保持すること」をします。
(5つの知覚器官は)「照らすこと」をします。
これら(13種類の器官)のはたらきかけは10種類あります。
その(10種類のはたらきかけ 下記参照)の対象は、「捉えられるもの」「保持されるもの」「照らされるもの」でもあります。
<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
プルシャの目的のために器官がはたらき、それによって「捉える」「保持する」「照らす(明らかにする)」ということが可能であると述べています。
このあとの第33節以降で、「捉える」「保持する」「照らす」に時間の定義が加わっていくのですが、そのまえに物理的な部分について切り分けています。
10種類のことは、以下
- 見る
- 聞く
- 嗅ぐ
- 味わう
- 触れる
- 話す
- 手で取る
- 歩く
- 排泄する
- 性をよろこぶ
<日本語化の意図メモ>
この節の内容自体は過去に定義した事項の再整理です。次節で時間という概念的な項目に入っていく前に、物理的なことの領域を念押ししておくというやりかたがサーンキヤ・カーリカーの特徴で、淡々と局面を切り出しています。
<用語メモ>
器官(karana)
13(trayodasa,trayodasha)
13種類(trayodasavidham)
10(dasa,dasha)
捉える、捉えられるもの(aharana/aharyam)
保持する、保持されるもの(dharana/dharyam)
照らす、照らされる 明らかにする、明らかにされる(prakasya,prakasha)
行為、結果(karya)
そしてまた(ca tasya)
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