まろやかインド哲学

専門性よりも親しみやすさを優先し、インド思想(インドの視点)をまろやかな日本語で分解演習します。座学クラスの演習共有のほか、サーンキヤとヨーガの教典についてコメントしながら綴ります。

30%の人は7つの穴に問題を抱えているといわれる

朝のクリヤの練習でシャルマ先生が「30%の人は7つの穴に問題を抱えている」といわれる。だからこの修行があるという話をされたことがありました。
7つの穴というのは、目×2、鼻×2、耳×2、口 の合計7つの穴のことです。
このお話を聞いたのは以下の練習を経験した後でした。

  • jala neti(ネティ・ポットを使って行う鼻・のど洗浄)
  • surta neti(ひもを鼻の穴に通して行う鼻・のど洗浄)
  • vamana kriya(水を4杯飲んで指を口の中に入れて吐き出す)

ジャラネティ(塩水での鼻洗浄)は日本に帰ってきてからもお風呂で行いますが、通りの悪い日は鼻の奥と目の間に塩水が溜まってしまい、あとになって出てくることがあります。滞りのポケットのようなスペースがどこかにあるのか、粘液質の体液に水分が絡めとられているのか、両方か。自分の身体を通した経験では、そんなふうに感じます。

 

ハタ・ヨーガ・プラディピカーのネティの効用の部分を読んだら、以下のように書いてありました。

肩より上に生じたいろいろな病気の類をすみやかに無くする。
(「ヨーガ根本教典」より)

花粉症で鼻の通りが悪い日は思考がぼんやりしますが、その際も「花粉」というよりは「肩から上のトラブル」と捉えたほうが、より主体的に対処できます。ハタ・ヨーガの教典には健康メリットがたくさん書かれていますが、原因を病名にしない時代の書物なので、「その部位の問題にどう取り組むか」「その体液の性質にどう対峙するか」という根本的な視点に立ち返らせてくれます。

 

参考:9つの穴というときには以下の「九つの門」になります