まろやかインド哲学

専門性よりも親しみやすさを優先し、インド思想(インドの視点)をまろやかな日本語で分解演習します。座学クラスの演習共有のほか、サーンキヤとヨーガの教典についてコメントしながら綴ります。

ブッディ・インドリヤ(知覚器官)と カルマ・インドリヤ(行為器官)

サーンキヤ・カーリカー 第26節・その注釈 で述べられていること

ブッディ・インドリヤ(知覚器官)は、目・耳・鼻・舌・皮膚として知られ、
発声器官・手・足・排泄器官・生殖器官は、カルマ・インドリヤ(行為器官)と呼ばれます。

 

<「サーンキャ・カーリカー」内でのこの節>
第24節第25節で語られた「11の数ある一群」のうちの10個をリストアップしています。

 

<日本語化の意図メモ>
カルメンドリヤをここでは行為+器官の語構成がわかりやすいよう、カルマ・インドリヤとしました。

ブッディ・インドリヤ(知覚器官)は、他の教説・教典で「ジュナーネンドリヤ(Jyanendriya)」という名称で語られるものと同じものです。
分解すると 知+器官(jnana+indriya)で、器官として物質的に語る際にはこちらのほうがわかりやすいのですが、サーンキヤ・カーリカーでは「ブッディ・インドリヤ」と記述されています。


<用語メモ>
知覚器官、ブッディ+器官(buddhindriyani / buddhi+indriya)
目(caksuh,chakshu)
耳(srotram,shrotra)
鼻(ghrana)
舌(rasana)
皮膚(tvak)
~として知られる(akhyani)
発声器官、話す(vak)
手、運転する、つかむ(pani)
足、歩く、移動する(pada)
排泄器官、排出、不要物を出す(payu)
生殖器官、交尾、出産、相互作用(upastha)
行為器官、行動器官、カルマ+器官(buddhindriyani / buddhi+indriya)
といわれる、呼ばれる(ahuh)

 

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